キャリアコンサルタントの今後の需要は?求人・登録者数・社会背景から解説

資格の活かし方

キャリアコンサルタントの今後の需要は?

「キャリアコンサルタントの資格を取得するかを迷っているんです。」
「資格を取得したけど、ニーズってあるのかなー?」

といった方に向けて、情報をまとめてみました。

僕も資格を取り立ての頃は、

「キャリコンの需要ってあるのかな?」

と不安になったこともありましたが、今は実体験を経て可能性に溢れた資格だと感じています。そして、それはデータにも現れています。

本記事では、求人動向や登録者の増加背景、社会情勢やAI時代における価値、課題等のデータと肌感覚を含めてリアルにお伝えします。

1. 求人の実態 ── 2023年〜2025年の動向

資格取得を考えるとき、まず気になるのが「実際に仕事があるのか?」だと思います。ここでは求人データを元に現状を見てみましょう。

  • 2025年8月時点で、dodaにおける『キャリアコンサルタント』の公開求人は3,799件。これは2020年と比べて約2倍に増加しています。
  • 専門職全体が増加傾向にあり、2025年下半期も転職市場は活況が続く見込みです。

求人は確実に増えていますが、職種名が『キャリアアドバイザー』や『人材コーディネーター』となっているケースも多く、資格名で検索すると見えにくいこともあります。数字はポジティブですが、求人の探し方次第で見え方は変わるのが実情です。

 

2. 登録者数の推移と制度の信頼性(2025年最新版まで)

登録者数は「同業の競合がどれくらいいるか」の目安にもなりますし、制度の信頼性は「資格の価値が今後も続くか」の判断材料になります。

  • 2025年4月末時点の登録者数は79,604名
  • 2025年6月末現在で82,527名で、厚労省の目標10万人達成も目前です。
  • 守秘義務や名称使用制限など、制度整備が進み資格の社会的信用は上昇中です。

登録者は右肩上がりのトレンドの資格と言えます。ただ、裏を返すとライバルも増えているとも捉えられます。とはいえ、制度の信頼性が高まっているので、戦略や繋がりを大事にしていけば個人やフリーランスでも活躍の余地はまだ十分にあります。

キャリアコンサルタントの最新登録者数の状況は下記からご確認いただけます。
国家資格キャリアコンサルタントWebサイト 登録センター|厚生労働省

3. 今後の需要を支える社会的背景とAI時代での強み

資格の未来を考えるとき、社会の流れとテクノロジーの影響を無視するわけにはいきません。

  • 働き方の多様化やリスキリングの促進が進み、キャリア支援のニーズは拡大中。
  • AI・自動化の時代でも、人に寄り添う相談スキルは代替されにくい。
  • 法改正により、企業は従業員へのキャリア相談体制を整える動きが活発化。

AI化が進むほど「人間らしいサポート」への価値が高まっています。技術が発達しても、人生の選択に伴う迷いや感情は、人によって様々です。ここはデータだけでは解決できません。

ただ、相談する際のハードルとして、AIに相談することは人間に相談するよりも格段にハードルが低いので、同じアプローチでは差別化しにくくなることは考えておいたほうがよいでしょう。

キャリアコンサルタントとして、人間として、そして個人として、どんなことができるのかを言語化し、発信していくことが大事なことになります。

4. 能動的に動くことで得られる可能性と、実際の課題

資格を取れば安泰…ではないのが現実です。ここでは可能性と課題、両方をお伝えします。

需要と可能性

  • 社会ニーズや制度整備によって需要は拡大傾向。
  • 企業内研修、地域支援、再就職支援など活躍の場は多様化。
  • まだまだ新しい国家資格であるため、認知拡大の余地がある点。

数年前と変わって、企業の方がキャリアコンサルタントの資格を取得される割合が増えてきています。また、僕の周りではフリーランスや副業で資格を活かした活動をされている方も増えています。

現実の課題

  • 『キャリコン専任』の求人はまだ少ない。
  • 登録者のうち実務に就いているのは約70.3%。
  • 専業は約4割、残りは兼業・副業が多数。

動かなければ資格が眠ったままになる人も多いですが、逆に戦略的に動けば副業から専業まで道は開けます。『資格はスタート地点』というマインドを持っている方が強いです。

参照元:第2回 経済社会情勢の変化に対応したキャリアコンサルティングの実現に関する研究会資料https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_54939.html

5. 判断を後押しするチェックリスト

資格取得を迷っているなら、一度自分の価値観と行動スタイルを棚卸しするのが大事です。

  • 働き方の変化・学び直しに興味がある
  • 人に寄り添うサポートが好き
  • 副業から始める余裕がある
  • 制度整備や企業の要請に価値を感じる
  • 自ら行動を起こすタイプ

3つ以上当てはまるなら、動き出す価値は十分あります。資格は「転機を生かす武器」になります。

6. まとめ

これは実はどんな資格にも言えることなのですが、資格を取得しただけで仕事や活躍の場が保証される時代ではありません。営業力や差別化、情報発信やネットワークを作り、自分自身での複業の構築が鍵となってきます。

僕は「準備が整うまで待つより、小さく始めて形にする」方が成功しやすいと考えています。少しずつ進んでいきましょう!可能性は十分、あとは行動あるのみです。

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